「ハーレー、空冷OHVやめるってよ」である。詳しいことは分からない。事実誤認かもしれないが、来年度のモデルを最後に空冷OHV、カタログから落とすらしい。まぁ、時代だしねぇ、としか言いようがない。別に「いつかはハーレー」とか思っていたわけでもないので、ハーレーファンほどさみしいとか悲しいとかはないけれど、なんか、釈然としないものが何処かにある。
今では「主要地方道高岡青井谷線」というのだそうだが、何やら「れんげ通り」なんて聞いたことない看板が掛けられている近所のまぁ、この辺では幹線道路である。でも、ずっと「大野早川線」とよんでいたので、今でも「高岡青井谷線」とか「れんげ通り」とか呼ばず「早川線」と言っている。
小学生の時、石でキャッチボールしてて、捕り損なって、額に2針ほど縫うけがを負った早川線沿いの空き地をつぶした後、スーパーと鉄骨2階建てのテナントビル? ビルと言っていいのかどうかわからないがそういう商業施設ができたのは、額にけがした2年ほど後だったと思うが、時期についてはよくは覚えていない。
そこにあったスーパーマーケットだが、重宝したんだけど、閉店してしまい、今は居ぬきでリサイクルショップが入っている。これで10年ちょっと経つかな、もっとかな。
母がちょっと思い立って買い物に行くのにも便利なスーパーだったのだが、最近できたスーパーは結構離れていて、そもそも母には歩いていくのにも遠すぎるし、クルマ通りの多い早川線と、新しくできた環状線を横断しなければ、となると、とても歩いてはいけない。
まぁ、代わりに買い物などいくらでもするのだが、83になる父に車の運転で、時々買い物にも出ている。いろいろ不安ではあるが、そこは今時の田舎あるある。
大学生の時か、帰省した時の事だと思う。朝早くそのスーパーの駐車場に、ショベルの黒のローライダーが停まっていたわけだ。
ハーレーには、実はそれほど興味はなかった。「easy rider」は何度か繰り返して視たが、オレがチョッパーに乗ろうとは思わなかった。同じハーレーなら、スポーツスター系かソフテイルだろ、と薄っすら思っていた。ローライダーにはほぼ興味がなく。
しかし、件の黒のローライダー、カッコよかったのだ。まるでネコ科の大型の猛獣が眠っているかのようだった。県内ナンバーだったか県外だったかも覚えていないが、このローライダーをみたのは、この時一度きりだった。
恐る恐る近づいてみた。別に取って食われるはずもないが、そういう気分だった。少し離れて、タバコが一本灰になる時間だけ、それを眺めていた。
いや、いいもの見せていただきました。ごちそうさまでした、とその場を離れたように思う。前傾姿勢のスポーツバイクとはまた違った走っていく意志が表現された造形だった。
さて、「ハーレー、空冷OHVやめるってよ」である。そもそもガソリン燃やしてエンジン回す乗り物の社会的余命があとわずかな所に、「空冷」で「OHV」など、当世流、コンピュータ制御の細かな燃調制御などできるはずがなく、いわば走る生きた化石みたいなところはあった。そうじゃなくても、ガソリンエンジンが、ガソリンの持つエネルギーのせいぜい30%も推進力に利用できていない、という点が、ガソリンエンジン絶滅の根拠となっている。
しかし、言われているほどEVに温暖化抑制の効果があるとは思えない。っていうか、まやかしがいっぱいだと思っている。クルマで言えば、同じ車格なら、ガソリン車の1.5倍ぐらい重い、EVは。それだけ余計エネルギーを食うのである。配電ロス、バッテリー製造時に出るCO2、等々。発電を化石燃料でやるならば、多分、ガソリンエンジンのクルマ走らせるのと排出量、そんなに変わらないのではないのだろうか?となると、EVへの転換以上に、発電インフラについての議論に力点置くべきだろう。
それと、建設業従事者として、多くのディーゼルエンジンで動く重機などの機械、これらってどうなるんだろう? ある日突然、ディーゼルエンジンの使用、まかりなりません、と言われたら、もうどうしようもなくなるが、その辺を責めてくる話は聞こえてこない。それはそれでありがたいけれど、なんかその程度のもので、温暖化抑制じゃないもっと別の理由が働いてるんじゃないか、と思わせるに充分の状況である。まぁ、大体巷間言われているような理由なんだと考えているが。
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