7123 Eddie lawson_35 retake
Eddie lawson
KR1000
Suzuka 8h,1980
10月に入ったというのに、昼間の気温は30度越えで、しかし、異常気象というか、気候がすっかり変わってしまったことに慣れてしまって、今更大騒ぎすることもなく、でも、頭の中ではすっと、ジャニス・ジョプリンの「Summer Time」が流れていて。
リアルタイムで聴いていたというよりは、2000年頃のタイヤのCMでミハエル・シューマッハの当時のフェラーリF1の走行シーン、当時はもう12気筒ではなく10気筒、でも、そこはフェラーリで、それなりに官能的な音を響かせて走ってるはずの、エンジン音ではなく、いや、一瞬入ったかもしれない。やや遅回しの画像には「Summer Time」が合わせられていて。YOUTUBEで検索したがみつからない。あれは幻だったかな?
逆光を走るレーシングマシン。夏の憂鬱。1980年のエディ・ローソンの画像を思い出した。で、これだ。
1980年、4輪の話であるが、3年前の富士で、ピーターソンのティレルに弾き飛ばされたヴィルヌーヴのフェラーリが立ち入り禁止区域にいた観客をなぎ倒したあの事故より、その方面の世界からは遠ざけられ、ましてまだ2輪のレースには興味を持っていなかった年のスズカでの一コマ。
おそらくはマシンの音とサーキットアナウンサーのレース展開を知らせる声が騒々しかったことだとは思うが、不思議とこれにも「Summer Time」が似合うような気がするのはエディ・ローソンのキャラクターによるものかもしれない。
あの年の夏は、中学の部活、バレー部で一個上の先輩が全国大会に行った年で、記憶はほぼそれで塗りつぶされている。経験として貴重なものではあったと思う。しかし、必ずしも輝かしい思いでかと言われれば、行ったのは先輩であって、オレにとっては輝かしい思い出だとは…といったところを正直、ここに書いておくことにしよう。
考えてみれば、賑賑しい所の真っただ中でそれを謳歌した記憶もわずかだし、ドキドキのひと夏の経験も、特にティーンのころはなかった。どこかで憂鬱な何かを抱えていたような気がする。その時はそれを認めようとは絶対思わなかったけれど。