8423 Presso
NT0077 古代の象の夢なりき 前書き
実はオレは、日本クソゲー史に燦然とその名を轟かす「アンシェントロマン」の制作スタッフだった。制作にかかわったのは1997年の晩秋から初冬の時期から1998年のリリースまで。かれこれ20数年前の話なのだから、時の流れというものには恐れ入る。
別に黒歴史として意識して封印していたわけではないが、それなりに結構な熱量を込めて仕事をしていたにもかかわらず、出来上がったのがあれですっかりしぼんでしまい、その後、全く別の仕事、地質調査業に足を踏み入れてここまで来たが、ふと、暇なときに、あのクソゲーのストーリー、今のラノベ仕立てにしたらどんなもんだろうとググってみたわけだ。今まで全くググったことがなかったかというと、決してそういうことはなかったのだが、案の定、ちょっと他には類を見ないクソゲー具合が書かれているのみで、そんなもの、制作スタッフの一人として、「うん。知ってる」なことだったので、検索先のページを閉じたのが、もう7,8年前。この前久しぶりに検索かけてみたというわけだ。
いろいろ権利関係とか、あと、結果的に大失敗だったものを文章にして、ネットに置いておくなどと言うのも、いろいろ面倒を引き起こす可能性はあるが、書いてネットに置いておくと言っても、収益化する方法もわからず、さすがに個人名は書くつもりはないのだから、当時の関係者以外、それがだれであるかはわかるまい。大失敗だからと言って、人死があったわけではなく、重大な法令違反、犯罪行為があったわけでもない。ただ、あの時はチョロかったなぁ、という話。
何か参照するものがあるわけではない、オレ視点でオレが憶えている事を頼りに書いていく。オレがそう見えていたからと言って、事実誤認もきっとある事だろう。当時の関係者がもし読むことがあって、看過できない誤謬があるならば、連絡いただければ積極的に訂正していきたいと思う。
画像の、マツダ(ユーノス)・プレッソは、当時オレが乗っていたクルマと同型同色のものである。
同じボディに2LV6エンジンが乗っていたものもあったが、オレのは1.5L直4。パワーは比較すればなかったが、別に不都合はなかったし、軽くて運転して楽しかった。若い時のクルマだ。色んなところに行ったなぁ、と。20万キロ手前で、マフラーが抜け落ち、剰え大通り結構クルマの通りがある時間帯、横から飛び出てきた猫、前後左右に車がいたため避けることもままならず、轢いてしまい、シート越しに伝わった猫の骨を砕いた感触が生々しく、クルマを換えてしまったのだが、ゲームを作っていたころより後の話である。