「なろう」など、と書けば、場合により、カクヨムやアルファポリスなど、ラノベ投稿サイトも含む、コピー機がその昔メーカー問わず「ゼロックス」と言われていたり、車載型移動式クレーンが 同じく「ユニック」と呼ばれていたりするのと、他にもあると思うが、まぁ、同じと思っていいのではないかと思う。それぞれのサイトに愛着があり、それを認めないという方もいると思うが、この際それはご容赦いただきたい。要するに投稿ラノベの話。
1ジャンルに「NTR」=寝取られ物、というのがある。パートナーを寝取られることで妙に興奮して、まぁ、それが快感になるという展開は少数だが、過激な断罪に走るようなパターンが多数派。読者それぞれに思い当たることがあるのか、オレなんぞありまくりなんだが、
暇に任せて、こういうストーリーを考えてみた。まぁ、恋人を寝取られ、悲嘆にくれる以前に訳の分からないショックを受けて何も考えられずにいる青年がいたとしよう。社会に出て何年かたった20代後半ぐらいにしておくか。多分な、オレのもう薄っすらしてる割に輪郭だけは割とはっきり残ってる記憶を基にするならば、はしご外された感覚に近い?急に明日からのビジョンが喪失してしまう、というのが一つあったかと思う。そういうところで、人によっては自殺しようかとすると思うのだが、そこに幽霊が現れるわけである。男の幽霊。
弱り目に祟り目とはこのことかと青年は思うのだが、どこかで見たことがある顔の幽霊は、話を聞くと、実の曽祖父にあたる人物であるらしい。戦争で出征し、ビルマ戦線で行方不明になり戦死とされていた。当時割と聞いた話であるのだが、曾祖母は曾祖父の弟と再婚。青年の祖父は実の曽祖父の実子であったが、曾祖父の妹、大叔母たちは曾祖父の弟の実子らしい。
重傷を負った曽祖父は現地の老夫婦にかくまわれていたが、発見され復員。しかし、妻はすでに弟と家庭を持っており、実家にはすでに居場所がなかった曽祖父は、実家からやや離れたところにある寺に寺男として住むこむことになる。そこで、寺の下仕事をしたり近隣の子供たちに読み書きを教えていたりしていたが、復員から5年ほど経って病没してしまう。
自分とは事情がかなり違うが、そういう曽祖父の幽霊に血筋というか親近感を感じてしまう。というところで、その後の展開、どうしようか? と、考えているところ。
そこまで考えて、そういえば、オレが小学生のころまで、高岡駅前地下街の隅で、脚や片手を失った傷痍軍人が、ものも言わず、じっと土下座をして物乞いをしていた。子供心に何か恐ろしい、触れてはいけないもののように思っていた。彼の終戦からはどのようなものだったんだろう? そんな高度経済成長期の、街角の隅にあったような闇を時々思い出してしまう。今ではそんなことなどすっぱり忘れ、清潔そうだが何もない箱が無様に建ち並ぶ。
あの傷痍軍人はいつまであそこにいてああやっていたのかは知らない。