7428 Valentino Rossi_34
Valentino Rossi
Audi R8 GT3
Imola 2022
ロッシが4輪で走るというのは既定路線で、そういう意味では新鮮味はない。が、彼のアイデンティティともいえるこの黄色のカラーリングは、不思議と気持ちが沸き立ってしまう。
しかし、まぁ、なんと申そうか、イタリアからウクライナまでは距離があり、日本からウクライナとなると更にある。戦火に追われる人、銃を持つ人、銃を突きつけられる人、銃を突きつけることを強要される人、ふんぞり返る独裁者、過剰な躁状態で祖国防衛を謳う元コメディアン。そんな人々の事を思うと、それでも定例行事としてこういうことに楽しみを見出そうとする自分の心に苦笑いが出てきてしまう。勿論、こんな時だからこそ、という言い方もできる。
それにしても、やはりネットで受け取る情報というのは信用ができないというか、伝え聞くに、ウクライナは陥落寸前、という話を聞く一方で、ロシア軍状態がひどく、ロシア政府内部もかなり不安定になっているなんて話も出てくる。どちらが本当か? どちらも本当か? どちらも嘘か?結局のところ、ネットで動向をつかもうにもなにひとつわからない。
想像するに、大勢の人数の命を奪い多くのものを破壊しながら、紛争以前の元のさやに戻ろうとしているが、今は交渉で有利な材料を得るための小競り合いに移行しつつあるのではないか、と思ったりもする。有志連合の多国籍軍の介入は、いよいよ戦術核なんぞ使用されたらシャレにならなくなるから、最後までない、という結末?
いや、本当に、日本人的感覚で背景も一切無視して何があっても戦争は止めるべきだ、というのは、自分の不明を告白するようなものだから、それこそやめた方がいいよ。一瞬の死も悲しいが、何十年何百年、何代にも及ぶ、理不尽なロシアへの塗炭の苦しみ、屈辱も、ウクライナ人にとっては許容できないことであると思った方がよい。それを理解せず、ただ戦争をやめるべきなどという言葉が、何にも貢献しないことを理解するべきだと思っている。
戦争反対の伝統的な市民運動が戦争抑止にほとんど役に立たない、か、むしろ、逆説的にそれすら戦争遂行をしようとする者の、権力基盤を強化してしまっているかもしれないことにも、そろそろ気づいてはどうか? 政治にかかわるあらゆる背景を鑑みず、自分の感覚のみで手軽に戦争反対なを唱えることが、ひょっとしたらただの害悪でしかない、その可能性について考えてみるべきだ。
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