昔のトヨタのS800とか、ガワつかってBEV作ったら即完売だと思う。なぜ即完売すると思うか?
ひとつには、サイズ感が、全長3.5m級、車重600kg台という“軽やかさの記号”であるということ。今のBEVは全部デカくて重い。S800のシルエットはそれだけで差別化完了だ。
二つ目に、音を失っても成立するデザインであるということ。今となっては、水平対向2気筒のエンジンは自動車にはプアすぎる。S800の価値はエンジン音じゃなくて、線の細さ、面の薄さ、人力感にあるのではないか?だからBEV化しても「魂が抜けた」感じにならない。
三つ目。ノスタルジーと最新技術の一番おいしい交点になりうるということ。60年代の夢と現代の信頼性のこらぼというやつ、しかもトヨタ純正なら「走る旧車」じゃなく「使える日常車」になりうる。技術的にも実は難しくない。航続距離:200kmで十分。今現在の状況ではロングツーリングに供されることは稀だろう。これについては後述する。バッテリーは床下に薄型20kWh級、モーターは後輪1基、100psも要らない。で、車重を800kg台に抑えられれば勝ったも同然。
bZシリーズよりよっぽどトヨタ向きじゃあるまいか?
であるのに、出ない理由を考えるならば、トヨタが一番怖がる「数字で説明できない価値」が問題となるだろう。則ち、採算性、量産効果、グローバル展開、こういったものが、全部このクルマにはない。
しかしながら、GR86を出した時点で、もう言い訳は切れてる。
これは、トヨタじゃなくてもいい。が、トヨタがやるから意味がある。ヤマハが組んで、トヨタが品質保証して、台数限定・抽選販売……即、サーバー落ちるやつ。「クルマは移動手段」って言い続けてきた会社が、一回だけ“夢”を公式に売る。その象徴として、S800 BEVは完璧すぎる。
他には、ホンダのS600でもいいけど、なんかニュアンスが少し違う。でも、アリと言えばアリ。ビートもあり、S660もあり。カプチーノ、AZ-1、コペン、みたいなクルマは全部。N360とかフロンテとか、アルトワークス、ミラTRXとか、なんなら初代に限ってワゴンRもあり。軽のエポックになったクルマは全部BEVでよみがえらせたらいい。
日本の軽自動車史そのものをBEVで再実装しろってことだ。
なぜ、そういうエポックメイキングな軽自動車とBEVは相性がいいか?
軽の本質は、小さく、軽く、賢く、だ。言い換えると、航続距離至上主義と真逆で、BEVの弱点、距離や重量の問題を、軽の哲学が相殺する。
当時の“革命性”が再現可能ということがある。
N360は国民車の民主化であり、初代ワゴンRはパッケージング革命だった。アルトワークスやミラTR-XX は性能の越境だったし、AZ-1なんて、もう企画が狂ってる(w。
これら全部、EV時代にもう一回できるのだ。
もうちょっと詳しく書こうか。各系統、EV化したらこうなる。
スポーツ系、S600、ビート、カプチーノ、AZ-1、S660。言うまでもなく、軽量EVスポーツ。モーター1基を後輪駆動、航続150kmくらいか?「速い」より「楽しい」を再定義する。
実用革命系。N360とかフロンテとか初代ワゴンRとか。フロンテは上のグループに入れてもいいかな? これら、都市BEVの完成形ともいえる。短距離移動、高効率、家族1〜2人想定。っていうか、一台のクルマ、大概ひとり使用の時間がほとんど。これで充分。
面白企画枠。コペンの着せ替えEVとか、AZ-1のガルウイングBEVとか。採算度外視、だがブランド価値は最大。
これを実行するために、「JDM軽BEVアーカイブ(仮)」というのはどうだろう? 年1車種で限定生産。経産省でも国交省でも文科省でもいいが、文化財扱いで補助金対象とする。
本質的に、BEV時代に必要なのは「未来っぽい顔」じゃないと思っている。この国は、どうやってクルマを好きになってきたか。それをもう一回、手触りとして出せるかと考える。則ち、軽のエポック車をBEVで蘇らせる、ってのは、ノスタルジー以上に、日本の自動車文化のリブートだ。
正直、bZ4Xを10台出すより、AZ-1 BEVを1台出したほうが、世界はちゃんと日本を見ると思う。
次(2026/01/26 12:00~)

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