2013年2月11日月曜日

清成龍一


 日本人初の最高クラスを獲るかもしれなかった男が乗っていた、世界最高のマシンを与えられたのは、しかし、まだまだこれからレーシングライダーとしてのキャリアを積まねばならない青年だった。時々ホンダはそういう残酷なことをする。例えば伊藤真一がそうだった。大抜擢と言えば聞こえがいい。
 このマシンに乗るはずだった男ぐらいの才能があったなら、或いは其の抜擢に期待以上の成績を残すこともないわけではなかったはずだ。例えば原田哲也など、日本人ルーキーがいきなりクラスチャンピオンを獲るなどと誰が想像しただろう?

 インタビュー記事で彼がこのときの葛藤を語ったものは、まだ読んだことがない。ただ、期待にこたえられない悔しさみたいなものはきっと少なくなかったはずだ。ソレをどう昇華していったか?興味がある。


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