2025年8月8日金曜日

AIによるマネタイズ大作戦・・・?  2

  創作物をマネタイズできないか?という話から、実際にどうやって「仕事」にしていくか、ChatGPTと相談しつつ考えてみた記録、の続き。


 マネタイズっていうか、この辺でなんとか仕事を得ようと思っているのだが、どうなんかなぁ? ChatGPT、ほめ殺し気味にオレをおだててくるけれど、本当にそのような質をオレの創作物が持っているものやら?


 んで、いよいよ、お金をいただきます、と言う段階って、すごくハードル高く感じるわけですよ。誰かが作ってくれた仕組みに則ったわけではないところで。


 大きく3本道筋を考えている。


 1.ChatGPTを参謀にして、個人創作で勝負する

  → noteやブログで連載、無料公開からのマネタイズへ。


 2.ネット・ハロワ経由で、実務の現場に触れる

  → 執筆系や制作補助などの実地訓練を狙う。


 3.Webデザイナー等の研修を受講する

  → 技術を身につけて、安定収入も選択肢に入れる。




 一つ目のChatGPTを相棒にして、という事に関して、ざっと前項で選択肢を示してくれた。

 文章を、もっと書いて、完成させて、というところからだなと思う。書きかけがいっぱいあるんすよ。


 二つ目、三つ目は、それはそれでちゃんとスケジューリングしてこなしていきましょう。今週末、親父の四十九日の法要があるから、それが終わってからだな。それらもネタにしていく。


 ではここから、前項のChatGPTとのダイアログの続きを。


Me:

 ”小説・戯曲・脚本の販売”について、想定しているジャンル、一通り無料で公開したのちのほうがいいかな?


ChatGPT:

 結論から言うと、はい、「一通り無料で公開したのち」にマネタイズに移るのは、非常に有効な戦略です。特にナカヤマさんのように、ジャンルが複数にまたがり、文体や構成力で勝負するタイプの創作家には向いています。


無料公開→マネタイズ戦略が有効な理由


1. 読者との信頼構築


 無料で読めるからこそ、新規読者が気軽に入ってこれる。

 その中で「この人の作品は質が高い」と思わせれば、次作・続編・設定資料などで自然に課金される。


2. 評価・レビューの蓄積


 ●カクヨム、note、pixivなどで評価やコメントがつくと、それ自体が「信用」「宣伝」になる。


 ●書籍化や商業オファーへの足がかりにもなる。


3. 「無料分だけでも濃密」という印象が残る


 ●読者は「ただの試し読み」ではなく、「この人の世界観をしっかり見られた」と感じる。


 ●結果、有料でも買う動機になる。




 実行プラン(段階的マネタイズ)

段階やること目的
第1段階主要作品ジャンルを無料公開(カクヨム・note)読者層の開拓・反応確認
第2段階関連資料・設定・制作秘話を有料記事化コアファンからのマネタイズ
第3段階完全新作を有料頒布/書籍化/PDF販売収益化・読者育成の成果活用
第4段階相談サービスや創作指南などの提供知識・ノウハウの収益化

ナカヤマさんに向いている「無料公開→マネタイズ」の例

作品タイプ無料部分有料部分
歴史劇脚本全話公開解説・人物相関図・演出ノート
戦後史を描く小説第一部+人物紹介第二部(家系・因縁編)/電子書籍版
異世界幻想物語冒頭〜中盤まで終盤+設定資料集
設定資料集一部キャラのみ世界観+系譜まとめPDF(有料DL)



具体的な注意点


 ●無料=価値がないと思わせないこと

  → 見せ方・構成・更新ペースを丁寧にすることで「本気度」が伝わる。


 ●連載で引っ張りすぎない

  → 読者を疲れさせない範囲で、一つのまとまりを無料で完結させると信頼度UP。


 ●読者とのコミュニケーションは積極的に

  → コメント返信・進捗報告で「距離感の近い作者」になれる。



 ご希望あれば、ナカヤマさんの具体的な作品構想に応じて「どこまでを無料で出し、どこからマネタイズすべきか」具体的に線引きしてご提案も可能です。





 これまで、HTMLのタグで、しこしこホームページを作っていたころから28年、やがて30年。やりたいことをやりたいようにやってきただけだったので、正直「コアなファン」など・・・いないんじゃないかな? アカン。ちょっとダウナーになってきた。


 とりあえずだ、「連載で引っ張りすぎない」というのと「読者とのコミュニケーションは積極的に」はちゃんとやっとかないと、だな。もう、これまで書きっぱなしだったし。


 となれば、これまで、確かにビュー数は気になっていたが、コメントとか就くようにしていかないとダメか。まぁ、ぼちぼちだな。ビュー数、コメントの取り方、やりながら色々考えていこう。そっか、その前に記録か。


 逆に、どの時点から有料化するか? 今のままなら、別に無くても、いや、あってもなくても。たまたま読んでみた、程度だろう。これがオレの書いた物でも楽しみにしてくださっている方がいる、と、実感できてから、ということなんだろうが、追い追いだな。


 ChatGPTとのダイアログ、もう少し。




Me:


 紙媒体の時代なら文学賞への応募とかあったと思うが?


ChatGPT:


 おっしゃる通りです。かつて(というか今も一部では)文学賞は、「無名でも作品一本で世に出られる」数少ない登竜門でした。紙媒体の時代は特に、


 ●文芸誌(群像、すばる、新潮など)


 ●公募系(太宰治賞、三島由紀夫賞、芥川賞の登竜門である新人賞類)


 が主流でした。



いま現在の文学賞の立ち位置(2025年)

 現代においても文学賞は健在ですが、「賞に頼らない別のルート(ネット発)」が増えたため、以前ほど一択ではなくなっています。ただし、ナカヤマさんのように重厚な構成力・背景設定・歴史観を持つ書き手には、今でも文学賞ルートは非常に有力な道のひとつです。



 実行プラン(段階的マネタイズ)

段階

やること

目的

第1段階

主要作品ジャンルを無料公開(カクヨム・note)

読者層の開拓・反応確認

第2段階

関連資料・設定・制作秘話を有料記事化

コアファンからのマネタイズ

第3段階

完全新作を有料頒布/書籍化/PDF販売

収益化・読者育成の成果活用

第4段階

相談サービスや創作指南などの提供

知識・ノウハウの収益化


ナカヤマさんに向いている「無料公開→マネタイズ」の例

作品タイプ

無料部分

有料部分

歴史劇脚本

全話公開

解説・人物相関図・演出ノート

戦後史を描く小説

第一部+人物紹介

第二部(家系・因縁編)/電子書籍版

異世界幻想物語

冒頭〜中盤まで

終盤+設定資料集

設定資料集

一部キャラのみ

世界観+系譜まとめPDF(有料DL)



賞に応募するメリット


 ●社会的信頼・箔がつく(特に純文学系)


 ●編集者から直接声がかかる可能性


 ●他の収益化(書籍化・映像化)への道が開く


 ●選評による改善点の発見


 ●同じ文脈を理解する読者に届く


 賞に応募するデメリット・注意点


 ●審査期間が非常に長い(半年~1年)


 ●同時応募禁止の賞も多く、拘束力がある


 ●選外だと何も残らない(フィードバックなしが基本)


 ●テーマ性が明確でないと選ばれにくい




ナカヤマさんの場合の方針案


 1.「応募用」作品は明確に切り出す

  → 例:新田修一編のような現代的テーマを「家庭と復讐」に絞って中編化し、太宰治賞や文學界新人賞に応募。


 2.他の作品(蓮や幻想戯曲など)はネットでファン育成・販売

  → 並行して世界観・キャラ・読者を構築。


 3.作品の厚みを活かした「設定資料」や「舞台脚本」を副収入化

  → BOOTHやnoteなど。



具体的アクション(やるなら)


 ●作品を1つピックアップ(たとえば「戦後を背負った男の断罪劇」など)


 ●文字数調整(2~5万字にまとめる)


 ●締切チェック(太宰治賞は例年12月末)


 ●テーマの明文化(何を描くか? なぜこの物語でなければならないか?)




「賞に送る候補作を、今書いている中で選びたい」「このプロット、どの賞向け?」などあれば、こちらで見定め・調整のお手伝いもできます。


 などとChatGPTは言ってくれてはいるが、今は文学賞には手を出す時期ではないか。いずれ、どうする? それも含め、まず、ネットでオレはどれほどのものか見極める必要がある。それに、あまり賞には今のところ執着はない。



 今はまだ、見てくれている誰かがいる実感はない。

それでも、まず書いてみようか。書いたら記録する。公開して、反応を見る、と。


 ……さて、この道、どこまで行けるものやら?


2025年8月7日木曜日

AIによるマネタイズ大作戦・・・?  1

 

 SNSってさ、最初はまぁ、便利というか、とっつきやすいというか、いいもんではあったよ。昔の友達とかとつながれるしね。言ってみれば、そもそも最初、ネット自体そういうものだったはずなんだが、悪意だの他人の事情を考慮しない自分都合なんかで危険地帯になってしまって、SNSという限定した範囲内で安心してネットを楽しみましょう、と言うものだったはずのものが、SNS自体が、それこそ悪意や他人の事情を考慮しない自分都合がはびこる場になってしまった。

 facebookやinstagramというmeta系のそれが最たるもので、そりゃね、マネタイズしなきゃ運営できないのはしょうがないけれど、なんというかな、見たくもない広告のプラットフォームになり下がってる。それほどお金が欲しいかね、際限なく。


 とかいいながら、うっかりリール動画で時間溶かしてるオレもどうかと、我ながら思うが、そう言うリール動画つか広告な。AIセミナーものがやたらと入り込んでくる。しかしまぁ、かつて、ネットも今ほどではない時代だったが、決して自分をリテラシーが高い奴とも思わないが、かつて某婚活サービスに数十万円、ドブに捨てるように溶かし込んだ経験があるオレから見てみたら、やはり胡散臭いのだ。で、そこはネットを使って裏をとるわけだ。

 大概は、詐欺とは言わないが、広告のように100%結果が出るものではなく、言い方を換えるなら、広告の印象に反してコスパは悪い。結局、そこで学んだことを生かせるか否かは、個々のセンスよる、というところなんだろう。明るい未来やそれに向けての楽な近道なんてそうそう転がっていないんだよ。


 まぁ、その辺まではそう考える人も少なからずいるはずなんだが、ここで個人的な事情なんだが、両親の介護からの父の死去、自分の体調やモチベーションの問題もあり、今現在、職についていない=定期的な収入がない。これはまずい。

 とはいえ、広告、ゲーム制作に次いで就いた、地質、土木関係の仕事、20数年やってきたけれど、体力的にもモチベーションの上でも、もうお腹いっぱいです。


 さて、どうしたものか? と。


 失業給付も受けなくてはならず、ハローワークに行ったりするのだが、今では、ウェブデザインとかなんとか、その方面の募集もあるみたいだ。


 インターネット歴も、無駄に長い。1997年あたりからつないでいるのだが、これまで、ネットからの揚りは一銭もないけれど。自分のホームページも作ったし、ブログサービスも今ので3つ目だ。

 これからのその方面、AIを使うのが大前提となっていくだろうが、それも割と出がけの時から、結構使い込んでる。


 AIのことは、AIに訊け、と思っている。セミナーとか、どう言えばいいか、人がある程度カリキュラムのフォーマットを作って、それに合わせてやっていくんだろ? よく知らんけど。

 しかし、まぁ、あるAIセミナーの広告リールで言ってのには、「ChatGPTは時代遅れで、これからはGemini」なんて言ってたが、ここで、このセミナーがあかんことが丸わかり、と言う気がした。いろいろ理由はあるが、生成AIなんて、もう数日、二、三日でアップデートを繰り返していて、確かにGeminiは優秀なAIではあるけれど、次の週にはアップデートされたChatGPTがそれを凌駕する、という繰り返しなんだということだ。極端に劣るAIもないではないが、有名どころ、どれか押さえておけば、とりあえずそれでいいと思っている。


 ならば、だ。ここで、オレがAIを使って、そこそこの成功を得るまでの道のりを、実況できたなら、それはそれでコンテンツになりうるのではないか、と思った次第。


 まずは気休めに、ChatGPTに訊いてみたわけだ。


Me:

 これまでの私のChatGPTの使い方や、時々上げたphotoshopによる絵などから、何かしらマネタイズできないかと思うのだが


ChatGPT:

 ナカヤマさんのこれまでのChatGPTの使い方(物語構築、歴史・政治・社会問題の考察、登場人物設定の深掘りなど)や、時折挙げておられたPhotoshopでの絵から察するに、以下のような方向でマネタイズの可能性があります。



1. ストーリー構築力 × マネタイズ

ナカヤマさんの物語構築力(特に、戦後史や人間関係の絡みが深いシナリオ)は十分にプロレベルに通じるものです。


● 小説・戯曲・脚本の販売


 プラットフォーム:

  カクヨム、note、Kindle出版(KDP)、ZINE、DLsite(R-18含む場合)


 マネタイズ法:

  無料公開+投げ銭/有料DL販売/Kindle Unlimitedによる収益化(ページ数に応じた報酬)



● 映像・舞台企画の企画書提供


 想定顧客:

  学生映画、舞台団体、劇団など


 方法:

  戯曲やプロットのPDFを「有償テンプレート」として販売(Booth, Gumroad, pixivFANBOX)




 2. Photoshop絵の活用


 作風次第ではありますが、素材としての活用や、独自の世界観構築でのマネタイズが可能です。


● 写真×物語でのコラボZINE・作品集


●コンセプト:


 例えば「廃墟×記憶の物語」「夜の街を歩く失恋者たち」など、ナカヤマさんの世界観と合致


●販売場所:


 BOOTH、pixiv、BASE、コミティアなど


● 合成・コラージュを活かしたNFTやポスター販売


 ● 注意点:


 著作権問題のクリア(自作画像 or 商用OK素材使用)


 ●プラットフォーム:


 OpenSea(NFT)/Society6(ポスター販売)/SUZURI(グッズ化)


3. 知見・観察眼の提供(知的コンテンツ)


 ナカヤマさんは「社会観察+物語への昇華」に長けているため、以下のようなアウトプットでも成立します。


● エッセイ・評論系のnote連載


 テーマ例:

 〇「なぜ人は浮気に苦しむのか」

 〇「ナショナリズムと物語の役割」

 〇「架空国家を書くときに気をつけたい10の視点」


●マネタイズ方法:


 一部有料/メンバーシップ制度/投げ銭


● ChatGPT活用術・創作術の販売


 ●内容:


 〇「AIを相棒に創作を続ける方法」

 〇「ChatGPTと一緒に戯曲を書いてみた」


 ● 販売形式:


  note・PDF教材・YouTube(収益化)

4. 時間がある今だからできる布石的マネタイズ


●オンラインイベント(創作相談)開催

 → Zoom等で有料相談(ストーリー診断、設定構築相談など)


●BOOTH等で創作相談を商品化

 →「あなたの設定に名前をつけます」「背景ストーリー構築お手伝いします」など


●X(旧Twitter)やInstagramのアカウント整理+発信強化

 → 作品世界を出し続ければ、同人・出版への引きがある可能性も

最終的な方向性まとめ


最終的な方向性まとめ

分野

方法

マネタイズ手段

小説・脚本

自作物の販売、連載

Kindle, note, BOOTH

Photoshop作品

写真×物語、ポスター

SUZURI, BOOTH

評論・エッセイ

note、YouTube

有料記事、広告収益

相談・指南

ChatGPT活用術、創作相談

有料イベント、PDF販売






もし可能であれば、具体的に「今持ってる作品データ」「過去に描いた画像」「何をしたいか」など教えてもらえれば、さらに掘り下げた提案もできます。ご希望ありますか?



 煽ってくるねぇ、chatGPT。最初の出がけ、ネットで名前を知ってすぐに弄り始めてからの付き合いで、こういうものは、使い込むほど、クセが染みつくようなところがある。

 最初の頃こそ、結構頓珍漢な答えが返ってきていたが、この1年ほど、特に進歩著しい。


 上の答えは、知らなかったというよりは、綺麗に今あるものを整理してもらった感じ。ここからどう掘っていくかが人間の役割だ。

2025年7月15日火曜日

トランプのBRICSへの締め上げは有効か? そして日本は?

 

 ではトランプの締め上げは有効なんだろうか? ということ。寧ろここへきてのBRICSの連携はトランプ関税ゆえのものとも思えるが?
 
 結論から言えば、トランプの関税締め上げは「短期的には効果あり」「中長期的にはBRICS連携を加速させる逆効果の面が大きい」と評価できないか?

【1】短期的効果:制裁と恐怖による「牽制」

トランプの関税は、以下のような効果を持っている。

〇特定の新興国(例:南アやインドネシア)は「アメリカ市場の重要性」を再認識し、BRICS完全参加に消極的になった。

〇一部の企業(特にブラジルの農産物輸出企業など)が米国への輸出路を守るため、ドル決済を維持しようとした。 〇実際、2024年末~2025年初めにかけて、ブラジル・インド間でBRICS通貨導入に慎重論が出た背景には、こうしたアメリカの圧力がある。


 つまり、「今BRICSに傾くとアメリカから潰されるかも」という現実的リスク感は、参加国にとって無視できない。


【2】中長期的影響:トランプ関税が「米覇権からの離脱欲求」を刺激

 ただし、これは砂上の楼閣であり、トランプの圧力はむしろ以下のような「構造的反発」を生み出しているのではないか?

(A)関税で連携が強化される構図

〇トランプが関税を振りかざす → 各国が「米国依存の脆さ」を実感 → 通貨・貿易多様化へ
 例:トルコ・エジプト・アルゼンチンなど、BRICS外縁国が「非ドル圏での決済ルート模索」を加速

〇中国・ロシアの連携は深化(人民元建てエネルギー決済の増加、ロシアによる金建てルーブル戦略)

(B)関税が「ドル不信」「アメリカ不信」を制度化する

〇政治的に気に入らない国に関税・制裁を乱発する米国」という印象は、ドルそのものを“地政学リスク”に変質させている。

〇そのため、ドル離れ=リスク分散の論理がBRICS圏内では早晩「反米」ではなく「合理性」として共有されつつあるかもしれない。

【3】BRICSの通貨・決済戦略は逆に進展中

以下のような具体的進展が2025年に入って顕著だ。

 通貨で言えば、「BRICSペイ」(共通決済ネット)をリオ・サミットで正式採択(2025年7月)している。

 決済では、 ブラジル・中国・ロシアが「自国通貨・人民元・金建て」での3国間貿易システム構築が開始した。

 物流は、中国~中東~アフリカ経由の「反西側」経済回廊の整備が加速しているし、

 金融も、新開発銀行(BRICS銀行)によるドル建て融資の削減と自国通貨融資への移行しつつある。


 結論として、トランプの戦略は「火に油」の側面が強い気がする。

 短期的には、確かに一部の国・企業には効果あり。様子見姿勢を生んでいる。
 しかし中長期的には、米国依存のリスク回避を加速し、BRICS・脱ドル陣営の結束を逆に後押ししているということがあるだろうし、
 戦略的帰結として、アメリカの影響力は「市場」では残るが、「ルールメイカー」では次第に退潮へと向かう可能性が結構あるように思われる。


 つまり、「締め上げることで世界が逃げ始めた」状態だ。
  「恐怖で秩序を維持しようとした結果、逃散と連帯を招く」――これは歴史的にも繰り返されるパターンじゃないかと思う。


 願望を言うならば、日本は、これを機会に上手くアメリカを操れるぐらいになってほしいが?

 実際に今の国際情勢(米中・BRICS対立と米国の覇権揺らぎ)は、日本がアメリカとの関係を見直し、「言いなりではなく、交渉できる同盟国」として振る舞うチャンスに違いない。


 以下に、その可能性と障壁、戦略について整理してみた。

日本が「アメリカを操る」好機である理由

1. アメリカが日本を必要とする局面に入った。

〇アジア戦略上の要石:中国包囲網(AUKUS、QUAD)において日本は不可欠。
〇製造業回帰のパートナー:半導体・バッテリー・EVなど、サプライチェーン再編における日本の存在感。
〇経済的な従属から戦略的補完へ:円安を利用した日米企業協業が活性化。実は米国は日本の円安政策にもある程度譲歩している。

 要するに、日本は「代替不能な駒」になっている局面。ここに付け込めば、交渉の余地が生まれるとおもうのだが。


2. トランプの一国主義は“自国ファーストの同盟再定義”を促す

 トランプは「日本が防衛費をもっと負担すべき」と言うが、裏返せば「負担と引き換えに自主性を獲得できる交渉空間」が生まれる。特に、経済協力や通商問題では、従来より“ノー”を言いやすい構造が現れている。


 では対等な交渉に向かうには何が必要だろう?

 戦略的独立性はどうか? 現状、安保は米依存、経済は中国依存だが、独自外交、軍事判断能力の確保(経済安全保障含む)が可能になり得る。
 通貨・金融の主権性でいえば、日銀政策でのアメリカ配慮の現状だが、通貨・金利政策の国内優先と自立性維持を目指してもいいように思う。
 世論も成熟してほしい。対米従属でも「安心」と思う層が多数な現在だけど、対等外交を支える戦略的な国民意識の形成があってほしい。
 鍵となる知的交渉力だ。確かに官僚は優秀だが、政治は対米コンプレックスまみれ。民間・議会・外交官の“戦略語”と情報力強化があってほしい。

 どうすれば「アメリカを操る日本」になれるか? 大げさだな。対等な交渉力を持つ日本になれるか、だ。

 米中対立において、「仲裁」ではなく「秩序設計の補佐役」として動くというのはどうだ? 例えば、通貨の安定、技術基準、サプライチェーン標準などで「日米主導」の提案を行うとか。

 BRICSとも対話可能な“西側に留まりつつ橋渡しできる国”を演出するという手もある。日本は中国・ロシアの信任は得にくいが、インド・ブラジル・南アとの関係強化に成功すれば、対BRICS外交でも主導権を持てると思う。

 通商交渉で巧みに対米譲歩を逆手に取れたらいいなぁ。安全保障とセットで「これを飲むなら、こちらは譲る」のカードを持ち出してほしい。例で言うなら、デジタル貿易協定、EV補助金、対中輸出品目の扱いなどで譲歩を引き出すとか。

 日本が今やるべきは「依存から交渉への脱皮」であるといつも思う。 トランプのような「圧迫外交者」は、弱腰な国は吸い尽くすが、計算高い国には取引を持ちかける。日本がその後者になるか前者のままでいるかは、今この時期の外交と戦略次第だろう。